企業がYoutuberを活用やキャスティングする際のポイントとは?タイアップ方法についてのまとめ

企業のユーチューバー活用 Youtube

企業のマーケティング活動において、youtuber(ユーチューバー)やインフルエンサー・インスタグラマーを活用したプロモーション事例が多く見られるようになってきました。とはいえ、マーケティング担当者が頭を悩ませるのは、どのような事例があり、どのようにプロモーションに活用することがマーケティング効果を最大化させる方法なのか?という部分がいまいちよくわからないことだと思います。

そこで、youtuber(ユーチューバー)やインフルエンサー・インスタグラマーといった人たちを活用したプロモーション手法や事例・効果・費用などをまとめてみました。

Youtube(ユーチューブ)のタイアップ動画とは?

youtuberはインスタグラマーを活用してあるサービスや商品を広告として紹介してもらう動画をタイアップ動画と言います。

これらは宣伝動画とそうでない動画を区別するもので、ステルスマーケティング(宣伝活動の一環で動画活用を行うが、それが宣伝と消費者に悟られないように行う手法でモラルや倫理の観点からしばしば炎上商法として捉えられている)、などの手法と区別されるよう、PRクレジットを表記し広告である旨を明記する必要があります。

いずれにしても、彼らが保有しているyoutubeチャンネルやインスタグラムアカウントで動画を作成し、広告である旨を記載したプロモーション動画のことをさします。

Youtuber(ユーチューバー)活用の事例について

Youtuberのマネジメント業務並びにプロモーションを行なっているUUUMの事例をご紹介します。

こちらの事例は焼肉チェーンの牛角とyoutuberの「HIKAKIN」と「水溜まりボンド」の2組とのコラボレーションPR企画です。

HIKAKIN

一人焼肉デビューで質問コーナーしてみたwww【牛角】

水溜まりボンド

牛角で10分で1万円使い切れるまで帰れません!!

ポイントは彼らのyoutubeでの発信力を使ったPRであることと、コンテンツ自体も大枠の企画は事前にすり合わせつつも、彼らの持ち味やキャラなどがあるため、それに沿ったオリジナルコンテンツを作成・構成してくれます。

活用事例のポイントは何と言ってもキャスティングと彼らのチャネルを視聴しているターゲット層の理解であることは間違いありません。

ユーチューバーやインスタグラマーを活用したプロモーションが認知されるようになり、新規のサービスや商品認知の手法の一つとして理解されるようになったインフルエンサープロモーションですが、あまり思うような効果が得られなかったという話を聞きます。

ただそれは発注する企業側が彼ら・彼女らの理解が非常に薄いことが問題だと思います。もちろん、普段見たことがない人たちのキャスティングなのでわからないことも多いのですが、キャスティングリストが出た時点で必ず彼ら・彼女らの発信しているアカウントをチェックしてみましょう。

そこで自社のプロダクトやサービスとの親和性という観点で違和感があるなと感じたら別のキャスティングをお勧めします。成功するポイントは発信者のフォロワー数やチャンネル登録数だけにありません。

またそのチャネルやアカウントをフォローしたり登録していたりする人のユーザー属性は必ず確認しましょう。youtuberであれば視聴者のデモグラ情報は確認することができます。

例えば純粋に美容が好きでコスメ情報を発信している女性の場合は視聴者が9割女性出会ったりするのに対して、少しでもアイドル的な要素で売っている(もしくは見えてしまう)youtuberであれば途端に視聴者の4割くらいが男性といった形になってしまうこともあります。

こういったyoutuberは美容だから女性ターゲットだろうということでキャスティングしてもターゲットユーザーがずれているパターンがあるので、必ず想定するターゲットに合わせたキャスティングをしてもらうように代理店を調整しましょう。

Youtuber(ユーチューバー)を活用した効果や影響はどのくらいあるの?

やはり気になるのは自社にもたらす効果はどのくらいあるのか?ということです。

ここに関しては発注する企業側が必ず今回のキャスティングプロモーションの目的・意図は何か?を明確にすることです。

ココがぼやけていてはユーチューバー達もどのようにその商品に対する企画を構成していいかがわからなくなってしまいます。まずはこの目的と意図を明確化する、これは何もユーチューバーやインフルエンサーをアサインしたプロモーションだけに限りません。目的がぼやけている担当者ほどソーシャルだSNSだyoutubeだという気がします。

youtubeという媒体自体は非常にマスに近い存在になりましたが、それぞれのyoutuberのチャネルに関してはマスから見てそれぞれは非常にニッチな存在なので、有名な人をキャスティングしたプロモーションを仕掛けても、それだけで話題にはなりません。

ポイントはまず広く浅く発信しているひとよりも、このユーチューバー(もしくはインスタグラマー)といえばこれ!という専門性を持っている人の方がキャスティングとして有用です。

ただそういった人の紹介であれば飛ぶように売れるか?というとそうでもありません。視聴者は企業側目線のプロモーションや訴求にうんざりしています。

ポイントは会社が語ってほしいことだけでコンテンツを作らないことです。メリットもデメリットも訴求してこそで、そこは率直な意見を言ってほしいというディレクションができるか否か?は非常に大事です。

またユーチューバー(もしくはインスタグラマー)がそのサービスや商品に対しての理解が深く、愛があるか?というのも非常に大事です。彼ら・彼女らが普段好きで商品を取り上げたのを受けてぜひ改めて発信してほしいといった流れでプロモーションを組めるとしたら非常に良い流れです。

それくらい、PRであることが透けて見えるPRは視聴者に好かれません。

効果として見えやすいのはオンラインでのアクションと紐づくもの、例えばソーシャルゲームの新リリースに対するダウンロード促進のキャンペーンであったり、コスメや美容のトライアルキットの反則だったり、トライしやすいオンライン上のアクションが用意されているものは効果が測定もしやすいですし見えやすいです。

一方で認知である場合は代理店は視聴回数などで効果をアピールしますが、この場合は効果が見えにくいという側面はあります。

これはもちろんTVCMなんかもそうですが、少なくとも指定のブランドネームの検索クエリが増えたか?であるとか、youtubeでそのサービス商品が検索された時にクオリティコンテンツとしてその動画が上位表示されるか?など計測ポイントを発注側も持っておく方が良いと思います。

Youtuber(ユーチューバー)を活用したメリットやでメリットは何か?

TV視聴者層とオンライン動画視聴者層は特に若年層でクロスしないターゲット層が出てきているので(そもそもTV離れやTVがない人も多い)そういう意味で狙うべきターゲット層に対してはソーシャルやオンラインでの取り組みは必須です。これはメリット以前に戦略としてまず設計すべき問題になります。

逆にターゲット層が明確である場合はプロモーションプランの中にこういった施策のキャスティングを組み込むことはメリットが高いでしょう。

一方でデメリットは人気のyoutuberやインフルエンサーになると展開する枠が埋まっている場合があるので短期的に施策を作る場合はスケジュールが合わない場合は発生します。

またユーチューバー達がクリエイティブを作っていくので、広告素材としてのクリエイティブが見えてこないというデメリットもあります。もちろんディレクションすることも可能ですがこの辺りはどれだけ信頼して任せられるか?が双方に問われていきます。

品質の担保という側面でいうと何が大切かというとやはりユーチューバーやインスタグラマーの理解を深めて、とにかくキャスティングの時点でミスマッチをいかになくすか?双方がラブコールで実施するような流れが理想です。

もちろんなかなかうまく行かなと思いますが、彼ら・彼女らの発信力を利用してプロモーションをかけようという事だけ考える担当者はこのミスマッチに気づかないことが多いので注意が必要です(これは出稿側の企業だけでなく、代理店の担当者にも言えることですよね、内緒ですよ)

Youtuber(ユーチューバー)への依頼方法について

有名なユーチューバーであるほど、事務所所属になっているケースが多いので、そういった場合は事務所を通す必要があります。

直接連絡して仮に連絡がついても事務所が窓口になりますし、DM欄などでは大量に連絡が来ていたりするのでなかなか返信ができないのが実情です。この辺りのコミュニケーションのやり取りは逆に代理店に入ってもらった方が良いでしょう。

もちろんそういった事務所に所属していない人もいるので、そういった人たちは必ずプロフィール欄に連絡方法を記載している場合があります。

こういったユーチューバーなどに仕事依頼するのは非常に効果的な場合がある一方で、連絡する工数もかかりますし、何より連絡するその本人が連絡するユーチューバーのことをどれだけ見て理解しているか?が何よりも重要になります。

相手のことを考えればそれは当たり前ではありますが、自分のことをしっかり理解してくれるクライアント企業とお仕事したいというのは何もインフルエンサーに限ることではありません。

Youtuber(ユーチューバー)施策の費用感について

これは事務所に所属しているかそうでないかの違いもありますが、一般的にはチャンネル登録者数によって費用が増減します。

また出稿側はどのくらいの数を見られるか?というのが気になるかと思いますが、そういう場合はキャスティングするチャネルの動画一覧を確認しましょう。大体のユーチューバーはあたりコンテンツであればかなりの再生数が回っている動画もありますが、一般的に企業PRの動画はそこまで伸びることはありません。

したがって、ベースとなる最低ラインの再生数はどのくらいかをあらかじめ何個か動画を確認して再生数を確認しておくのが良いと思います。

ユーチューバーを活用した広告出稿はアサインするユーチューバーによって変わりますが、それなりの値段はかかり、最低出稿金額が100万円は超えるものがおおく、キャスティングを組み合わせて300-500万円くらいのレンジがメインとなります。

もちろん名の知れたユーチューバーのキャスティング費用は500-2,000万円など人によってかなり幅はありますし、トップユーチューバーですとこの費用以上がかかってきます。

費用はかかりますが、企画とアサインするユーチューバー次第ではかなりの再生数となるケースはあります。

もちろん見られることというのは重要ですが、1人のみのアサインだとリーチできる人が限られるため、複数のユーチューバーをキャスティングしたり、1人でも何動画も作成していくようなパターンはあります。動画はアーカイブされるとyoutube面でのストックにもなるので、商品訴求としての資産になります。

ただし動画の2次利用に関しては厳しいところも多いため、そういった広告素材として使いたい場合はキャスティング時にあらかじめ確認するとよいでしょう。

代表的なユーチューバーの事務所・代理店企業について

まずユーチューバーを抱えた代理店はMCN(マルチチャネルネットワーク)と呼ばれて、複数のユーチューバーのチャンネルを束ねた存在になります。

ユーチューブ側であれば、彼らに所属すると収益分配となるため、必ずしも影響力のあるユーチューバーにプラスになるわけではないですが、通常単独では繋がりにくい企業案件であったりテレビ案件(コラボ出演者を含む)だったり、または動画作成や運営サポートなど様々な業務をサポートしてもらえることを考えると有益だったりします。

広告出稿側であれば数多く存在するユーチューバーと訴求したい自社の商品やサービスとの親和性を鑑みて、誰にどのように頼めばいいかわからないといった中で、様々なインフルエンサーを活用してプロモーションを用意してくれます。

ここからは代表的な事務所や会社について取り上げます。

代表的なユーチューブキャスティング・MCN企業について

UUUM

会社名:UUUM(ウーム)株式会社

会社URL:https://www.uuum.co.jp/

本社住所:東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 37階

代表者名:代表取締役社長 / CEO 鎌田和樹

言わずと知れた日本を代表するユーチューバーを擁する企業です。HIKAKIN・はじめしゃちょー・フィッシャーズといった超有名ユーチューバーが所属することでも有名です。まさに元祖といった企業ですね。

VAZ

会社名:株式会社VAZ

会社URL:https://vaz.co.jp/

本社住所:渋谷区神宮前3-1-30 Daiwa青山ビル 4階

代表者名:社長執行役員CEO 森 泰輝

こちらも有名な大手ユーチューバー事務所の一角であるVAZ。ぷろたん・スカイピース・まあたそなどが所属することでも有名です。

OMO

会社名:吉本興業株式会社

サービスURL:https://omo.jp.net/

本社住所:大阪市中央区難波千日前11番6号

代表者名:代表取締役社長 岡本 昭彦

こちらは吉本芸人のユーチューバーが所属する事務所で、カジサックが所属していることで有名ですね。さすがは吉本興業が母体になっているだけあり、大手企業のコラボやプロモーション事例などがあります。

Youtuber(ユーチューバー)活用・キャスティングのまとめ

マスメディアから個人が発信するメディアの影響力が大きくなっていく中で、自社サービスのプロモーションに彼らの起用を考えている企業も多いと思います。

ただし、大きなポイントは

・キャスティングする人のコンテンツがどのようなものか?

・それを見てどのようなファンがついているか?

・その構造が自社サービスと違和感なくハマるのか?

というキャスティングの部分がまず第一に重要で、その次に重要なのは企画です。動画プロモーションで単純に知ってもらうだけではなく、知ってもらった先に状態ゴールから逆算して、どのような企画を彼らと作り上げていくか?そこは代理店丸投げではなく、出稿する企業自身がしっかり考えて、かつ彼らのコンテンツや人なりを知った上でプロモーションを組む必要があります。

そんなに難しいことではありません。まずは彼らのチャンネルを覗いてみてください。きっといろんなことがわかるはずです。

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